大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)4878 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人井関安治の上告趣意第一点は原判決は被告人の自白を唯一の証拠として犯

罪事実を認定し被告人に対し有罪の言渡をしたのであるから憲法三八条三項に違反

する旨主張するけれども、原審は被告人の検察官に対する供述調書(自白)の外に、

第一審判決の挙示する第一審証人A、同B外証人三名の同公判廷における各証言、

診断書その他の証拠をも綜合して犯罪事実を認定したものであること記録に徴し明

白であるから所論違憲論はその前提を欠くものであり、同第二点は、所論C及びD

の検察官に対する各供述調書は検察官の拷問の結果作成されたものであり且つ被告

人に該証人尋問の機会が与えられなかつたのであるから、これを証拠として採用し

た第一審及び原審の判決は憲法三六条、三七条二項に違反する旨主張するけれども

所論は原審において主張されず、従つて原審の判断を経ていないのであるから、上

告理由として主張できないばかりでなく第一審判決には右供述調書は何れも証拠と

して挙示されていないことは判文上明らかであるから右違憲の主張もその前提を欠

くものといわなければならない。それ故、論旨はいずれも採用できない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年九月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 喜 太 郎

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裁判官 垂 水 克 己

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